Special Content

Memorable restaurants made by Kitazwasangyo

厨房機器のプロが選ぶ、記憶に残るレストラン 01

「北沢産業のあゆみ」では弊社のこれまでのあゆみをご紹介致しました。

今回は長年、日本の食文化を支えてきた北沢産業の代表取締役会長を務める尾崎光行が、自ら手がけた厨房機器の仕事の中でも、特に思い出に残っているというレストランについて執筆します。厨房機器のプロである尾崎の記憶に残る名店を、2回にわたって皆様にご紹介致します。

●代官山 Chez Lui ~シェ・リュイ~

こんにちは、尾崎光行です。

私が大好きなレストランの一つ、「シェ・リュイ」さんを紹介致します。

場所は開発工事が進む渋谷南口のとなり町の代官山です。代官山は落ち着きながらも華やかな街で、その中でシェ・リュイさんは表通りから少し入った静かなところに位置します。戦後間もなく建てられた民家を、できるだけ原型を残してレストランに改装しました。

店内はあたかも自分の家に居るような雰囲気で、非常に落ち着きます。ホームパーティー形式の結婚披露宴にもよく利用されます。

フレンチレストランですので当然のごとくフランスパンが提供されます。このフランスパンがまた、絶品です。

創業者の現会長はその昔、フランスパンがまだ日本でそれほど一般的でない頃、1966 年にドンクが東京進出の 1 号店として青山に出店した時に日本でフランスパンの普及に貢献したと言われている、フランス人のフィリップ・ビゴさんと共に、来る日も来る日も、朝から晩までフランスパンを焼き続け、なんと多い時には、1 日 2 トンもの小麦粉を消費した事もあったそうです。これだけ大量に大評判のフランスパンを焼き続けたのですから、そのスキルは折り紙付きです。

今でも、このレストランのすぐそばにベーカリー工場があり、フランスパンはそこから供給されております。美味しくないはずはありません。会長がよく言われる言葉に
「美味しいワインと、美味しいパンと、美味しいチーズがあれば、人生は幸せ」
「さらに、月を眺めて飲めれば  言うことなし」
… 私も同感です。

さらに、何よりも目を引くのがレストラン中央部分に備え付けられた 「暖炉」です。これは単なる飾り物ではなく、備長炭を使っての「ステーキ焼き」として使用されており、これで調理されたステーキは当然、炭の香り豊かな、ジューシーなステーキとして提供されます。

ワインの種類も豊富で、何よりもリーズナブルなのがうれしいです。 ある時、ワインに詳しいヨーロッパの方と食事した折、その方が離席し戻って来るなり「尾崎さん!珍しいワイン見つけたよ!」とあまり嬉しそうに言うので、それではとプレゼントする事にしました。銘柄は記憶にありませんが、そんなに高価ではありませんでした。

料理が美味しいのは当然ですが、特筆すべきは、お財布に優しいことです。ディナーはシェフおまかせコースで価格は10,000円(2023年5月現在)。ランチではサービス料の加算もありません。料理、サービス共に、満足度が高いと評判です。

こちらのお店のモンブランと四角い餡パン の評判は高く、「代官山 Chez Lui~シェ・リュイ~」の名前で都内の催事でも 良く見かけます。閉店時間は21時と遅めですので食事の後にも購入できます。

最後のデザートが気に入って、「自宅でも楽しみたい!」とか、「自分だけ美味しいものを食べて、家族の皆に申し訳ないな…」と思えば、表通りにあるケーキショップで購入できます。そんな家族サービスもできる、温かいお店です。

文=尾崎光行(北沢産業代表取締役会長) 

[本記事の内容は改装当時、執筆当時の記憶を元に書いたエッセイです。最新情報はお店の公式サイトでご確認ください]