Seamless Round Form
42 空間に溶け込むラウンドフォルム
海外暮らしのあいだに現地のお菓子の学校に通い、レストランでお勤めのご経験もある奥様が、ご自宅で家族や友人に料理の腕を振るうためのキッチンです。カーブを描いた2つのカウンターが広さに限りのある空間に豊かなニュアンスを生み出しています。クッキングカウンターとバーコーナはラウンドフォルムでリンクされたデザインです。

打合せのスタートは思い描く曲線のカウンターをフリーハンドでお伝えいただき、それを中心にまわりを決めていくスタイルでした。壁面にあるバーコーナーは、THE THOUSAND KYOTOの客室を訪れた際のイメージを表現したいとのことでデザインや素材を選びました。
窓から明るい陽射しが入るお部屋なので、色味を抑え落ち着きのある空間に仕上げました。
ペニンシュラキッチンとバーコーナーは、扉の面材に変化をつけ、アール形状をリンクさせて一体感を出しています。

大きなカーブを描いたカウンターは軽く食事もできるスペースです。スラブの厚みをそのまま生かしたので裏面側も石の模様がきれいに見えます。
レンジフードの前幕板も扉面材と同じ突板で仕上げ、存在感を薄めています。

一般的なシンクよりも大きめのシンクは、冷製などの調理をするため。

トール収納と並んで作られたバーコーナー。
ご夫婦で滞在されたホテルに設えてあったバーコーナーをベースに、ご意見を伺いながら作り上げたお施主さまお気に入りのスペースです。

こちらのカウンターもスラブの厚みをそのまま生かしています。
お気に入りのグラスをかけて、お好きなワインはセラーへ。カウンターにもお酒を並べて。
想像の膨らむ空間です。